2020年07月17日

ダイワボウホールディングス

3107ダイワボウホールディングスの今後10年間を配当中心に占ってみる。
特に記載のないところは2020年3月期末の数字等を使用している。

ダイワボウ情報システム主体の「ITインフラ流通事業」。
祖業の「繊維事業」。
旋盤の「産業機械事業」。


【沿革】
1893年 和歌山織布株式会社を設立
1911年 和歌山織布株式会社が和歌山紡績を買収合併の上、和歌山紡織株式会社と改称
1912年 日出紡織株式会社を設立
1913年 日出紡織株式会社が播州紡績を買収
1916年 日出紡織株式会社が田辺紡績を買収
1917年 金沢紡績株式会社を設立
1920年 出雲製織株式会社を設立
1922年 出雲製織株式会社が大阪帆布を買収
1922年 出雲製織株式会社が中央紡織を買収
1923年 日出紡織株式会社が江州紡績を買収
1925年 和歌山紡織株式会社が紀伊莫大小紡績を買収
1925年 金沢紡績株式会社が浪速紡織株式会社と合併、翌年に錦華紡績株式会社と改称
1926年 錦華紡績株式会社の専務佐藤暦治郎が、福井紡績の代表取締役に就任
1928年 錦華紡績株式会社が佐賀紡績を買収
1928年 錦華紡績株式会社が大阪株式取引所に株式上場
1933年 錦華紡績株式会社が錦華人絹株式会社を設立
1933年 錦華紡績株式会社が福井紡績株式会社と合併
1934年 錦華紡績株式会社が錦華毛糸株式会社を設立
1938年 錦華紡績株式会社が錦華人絹株式会社と合併
1939年 錦華紡績株式会社が東亜重工業株式会社を設立
1939年 日出紡織株式会社が古坂帆布および帝国帆布を買収

1940年 国策により、錦華紡績株式会社、日出紡織株式会社、出雲製織株式会社
及び和歌山紡織株式会社の4社が合併し、新会社の大和紡績株式会社を大阪市東区瓦町に設立
1944年 大和工業株式会社に名称変更
1946年 大和紡績株式会社に名称復旧
1949年 東京・大阪両証券取引所に株式上場
1949年 大和機械工業(現株式会社オーエム製作所)を設立、産業機械事業に進出
1960年 大和機械工業と大阪機械製作所が合併しオーエム製作所が誕生
1964年 大和紡観光株式会社を設立、ホテル業に進出
1971年 インドネシア国GKBI(現P.T.GKBI Investment)と合弁でP.T.Primatexco Indonesiaを設立
1971年 ダイワシザイ株式会社(現ダイワボウプログレス株式会社)を設立、製紙用カンバスの販売を強化
1971年 オーエム製作所(6213)が東証一部・大証一部に上場
1982年 ダイワボウ情報システム株式会社を設立、情報産業に進出
1988年 ダイワボウレーヨン株式会社を設立、レーヨン事業分離独立
1994年 合成繊維及び不織布の製造子会社ダイワボウポリテック株式会社を設立
1994年 中国江蘇省蘇州市に縫製会社蘇州大和針織服装有限公司を設立
1998年 インドネシア国P.T.GKBI Investmentと合弁で産業用資材の製造子会社P.T.Daiwabo Industrial Fabrics Indonesiaを設立
2000年 ダイワボウ情報システム(9912)が東証一部に上場
2002年 子会社3社の統廃合を行いダイワボウアドバンス株式会社を設立、ブランド製品事業を統合
2004年 子会社カンボウプラス株式会社と株式交換を行い、同社を完全子会社化
2005年 中国江蘇省蘇州市に大和紡工業(蘇州)有限公司を設立
2005年 ダイワボウアソシエ株式会社を設立、ビジネスサポート事業を展開
2006年 会社分割により、全事業部門をダイワボウノイ株式会社、ダイワボウプログレス株式会社、
ダイワボウポリテック株式会社及びダイワボウエステート株式会社に承継、純粋持株会社となる
2007年 インドネシア国西ジャワ州チレボン市にP.T.Daiwabo Sheetec Indonesiaを設立
2008年 関連会社のダイワボウ情報システム株式会社の株式を公開買付により取得し子会社化
2009年 子会社ダイワボウ情報システム株式会社と株式交換を行い、同社を完全子会社化
2009年 ダイワボウホールディングス株式会社に商号変更
2009年 繊維事業を主力とする連結子会社12社を統括する中間持株会社大和紡績株式会社を設立
2011年 インドネシア国中部ジャワ州プマラン県にP.T.Daiwabo Garment Indonesiaを設立
2011年 関連会社の株式会社オーエム製作所の株式を公開買付により取得し子会社化
2012年 中国香港特別行政区にDaiwabo Hong Kong Co.,Limitedを設立
2012年 インドネシア国西ジャワ州カラワン県にP.T.Daiwabo Nonwoven Indonesiaを設立
2014年 株式会社オーエム製作所が自動機械事業を分社し、株式会社オーエム機械を設立
2015年 ダイワボウ情報システム株式会社グループのディーアイエス物流株式会社と
ディーアイエステクノサービス株式会社が合併し、ディーアイエスサービス&サポート株式会社として事業を開始
2020年 繊維事業における中間持株会社の大和紡績株式会社が、ダイワボウポリテック株式会社、
ダイワボウプログレス株式会社、ダイワボウノイ株式会社、ダイワボウエステート株式会社、
ダイワボウアソシエ株式会社の5社を吸収合併し、繊維事業の中核事業会社となる

【利益】
ダイワボウHDの売上高と経常利益と売上高経常利益率を並べてみると(百万円)
2002年 76865、1952、2.54%
2003年 70338、2273、3.23%
2004年 63765、2033、3.19%
2005年 66748、2340、3.51%
2006年 64226、1796、2.80%
2007年 67530、1993、2.95%
2008年 67275、2210、3.29%
2009年 259484、2272、0.88%←ダイワボウ情報システムと経営統合
2010年 448970、3626、0.81%
2011年 452495、5435、1.20%
2012年 489543、6124、1.25%
2013年 513469、5027、0.98%
2014年 634687、10571、1.67%←WindowsXpのサポート終了特需
2015年 566194、7968、1.41%
2016年 578506、9679、1.67%
2017年 617811、12572、2.03%
2018年 669596、14291、2.13%
2019年 785554、22840、2.91%
2020年 944053、33195、3.52%←Windows7のサポート終了特需

ダイワボウ情報システム(9912)の売上高と経常利益と売上高経常利益率
2002年 315432、2036、0.65%
2003年 334541、2623、0.78%
2004年 347394、3331、0.96%
2005年 373748、4947、1.32%
2006年 375759、4679、1.25%
2007年 370006、4051、1.09%

ということで、ダイワボウ情報システムと統合前は売上横ばいで利益率3%前後。
統合後は順調に増収で、利益率も一旦は1%以下まで大幅ダウンだが
(製造業から卸業への転換だから、どうしても利益率は下がる)
今は3%近くまで上昇。
それに特需が絡む推移。


【財務】
有利子負債は324.75億円。現金同等物が315.74億円。自己資本比率が31.6%。
保有株式はホールディングスが13.46億円で、主に金融機関と繊維業者。きんでんは地元のよしみ?
ダイワボウ情報システムが13.33億円で、主に取引先。ZOAとかメルコとか富士通とか。
遊休不動産及び賃貸用不動産は51億円ぐらい。
まぁ普通なら充分なのだろうが、配当株としては借金が多い。
歴史のある企業なので株や土地が心配(バブル期の負の遺産とか)だったのだが、それ程多くなく。


【配当政策】
「業績に応じて内部留保資金の確保を図りながら、継続的かつ安定的な利益還元を」という、
全く具体性の無い方針。
実際の配当額と配当性向を並べると(分割考慮後)
2002年 0円、-(純損失)
2003年 20円、95%
2004年 30円、34%
2005年 30円、23%
2006年 30円、39%
2007年 30円、44%
2008年 30円、42%
2009年 30円、130%
2010年 30円、32%
2011年 30円、39%
2012年 40円、23%
2013年 40円、31%
2014年 50円、21%
2015年 60円、23.2%
2016年 70円、25.2%
2017年 100記、25.5%
2018年 130円、23.7%
2019年 200記、22.9%
2020年 160円、14.5%

ダイワボウ情報システム(9912)の配当額と配当性向
2002年 25記、38.5%
2003年 20円、35.7%
2004年 20円、21.7%
2005年 30円、20.4%
2006年 30円、20.9%
2007年 30円、32.1%

となる。
近年は配当性向25%ぐらいを目指してるように見える。
無配が1期あるのが気になるが、その前の流れが不明なので、なんとも言えず。
もし「赤字だから、即無配」なら嫌だが。
普通配で減配がないのは評価できる。


大株主は
1位 日本トラスティ信託口 7.77%
2位 日本マスター信託口 4.84%
3位 ダイワボウ従業員持株会 3.60%
4位 3Dオポチュニティマスターファンド 3.24%
5位 三菱UFJ銀行 3.20%
6位 第一生命保険 2.08%
7位 ステートストリート 1.85%
8位 日本トラスティ信託口 1.78%
9位 JPモルガン 1.69%
10位 山陰合同銀行 1.63%
で、金融機関と持株会と信託と外人という、大型株にありがちな顔触れ。
3Dオポチュニティは短期筋なのでもう持ってないかもしれない。
私の持株に良くある「創業家が半分持ってる」みたいな状況とは程遠く、
経営陣に株主還元のインセンティブは1ミリもなさそう。
西村社長が3000株持ってるから、0.1ミリぐらいはあるか。



「ITインフラ流通事業」が売上高全体の90.8%。営業利益率3.29%。
「繊維事業」が売上高全体の7.6%。営業利益率5.21%。
「産業機械事業」が売上高全体の1.38%。営業利益率5.80%。
大黒柱のITインフラ流通が売上の伸びを一手に引き受けてる。
国内PC市場全体のシェアは26.1%、法人向けPC市場に限ると33.6%のシェアだそうで、
流通を押さえてるのは大きいと思う。
更に電子商取引(BtoB)システムiDATEN(韋駄天)とサブスクリプション管理ポータルiKAZUCHI(雷)などで、
売りっぱなしにしない。
直近だとテレワークとGIGAスクールという追い風が吹いてる。

営業利益全体の11%は繊維が出してる。
他の紡績会社も繊維を脇役に据えてるが、三大紡の一角のユニチカ(大日本紡績)は繊維事業が赤字。
(それを言い出したら、もう一角の鐘淵紡績は消滅してるが)
この辺は頑張ってるなと思う。
とは言え、売上が伸びず先がない事業なので撤退するという手もあると思うのだが、祖業なので難しいか。
産業機械は売上が少なく景気次第なので、売却して欲しい。



さて10年後の配当。
2023年1月10日にWindows8.1のサポート終了があって、それなりの特需がありそうだが、
それ以降は特需が発生しないみたい。
今期の売上を四季報予想の8500億円として、そこから年6%の成長とすると
10年後は売上14360億円。経常利益率2〜3%とすると経常利益290〜430億円。
EPSで1100〜1700ぐらい。
これに配当性向25%とすると275〜425円配当となった。
6%成長と3%利益率という設定は大きすぎるかもしれないが、配当性向の向上で補えると読んだ。
大和紡績30年史によると、前身の和歌山紡織の1918年上期は最高益更新で配当8割だったそうだ。
8割が配当性向のことなのか解らないが、いずれにせよ3割ぐらいは望んでも可笑しくないだろう。



余談。
これも大和紡績30年史によると、和歌山紡織で1906年6月にペストが発生し、26日間操業休止だったそうだ。
ペストに比べれば鼻糞みたいなコロナなど、軽く乗り越えてくれると期待。



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posted by 冬葉ツトム at 15:40 | Comment(0) | 保有銘柄 | 更新情報をチェックする
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