2017年10月13日

日特建設

1929日特建設の今後10年間を配当中心に占ってみる。
特に記載のないところは2017年3月期末の数字等を使用している。

特殊土木。

1947年 創立
1953年4月 地質調査、基礎工事を主たる目的として北海道札幌市に八千代地下工業株式会社を設立
1957年1月 本店を東京都港区に移転
1959年12月 商号を日本特殊土木工業株式会社に変更
1962年12月 株式額面金額変更のため、日本特殊土木工業株式会社(1947年12月設立の株式会社光商会の商号及び営業目的を変更)に吸収合併
1963年2月 株式会社日本パブリック設立
1972年5月 商号を日特建設株式会社に変更
1979年12月 緑興産株式会社設立(現・連結子会社)
1983年12月 東京証券取引所市場第二部へ上場
1985年4月 日特不動産株式会社を設立
1985年9月 東京証券取引所市場第一部へ上場
1985年10月 株式会社ハイテクリースを設立
1986年3月 筑波研究所完成
1990年5月 ドーム建設工業株式会社を設立
2001年3月 日特不動産株式会社を清算
2003年11月 株式会社日本パブリックを清算
2004年10月 島根アースエンジニアリング株式会社を設立(現・連結子会社)
2008年3月 筑波研究所を閉鎖
2009年3月 株式会社ハイテクリースを清算
2010年9月 ドーム建設工業株式会社を清算
2013年12月 山口アースエンジニアリング株式会社を設立(現・連結子会社)
2016年3月 ジャカルタにPT NITTOC CONSTRUCTION INDONESIAを設立(現・連結子会社)


【利益】
日特建設の売上高と経常利益と売上高経常利益率を並べてみると(百万円)
2002年 115652、4053、3.50%
2003年 87756、2038、2.32%
2004年 80970、2091、2.58%
2005年 77084、1314、1.70%
2006年 72172、1057、1.46%
2007年 69197、1175、1.70%
2008年 62113、316、0.51%
2009年 59561、1359、2.28%
2010年 58577、1500、2.56%
2011年 50642、1509、2.98%
2012年 52079、1877、3.60%
2013年 53247、2249、4.22%
2014年 57264、2904、5.07%
2015年 60703、3905、6.43%
2016年 57638、3431、5.95%
2017年 57174、3555、6.22%
2018予 60200、3350、5.56%
となる。
順調に売上げが減少していき、2011年の東日本大震災で見事な反転。
2015年は岩手県大槌町の大型復興工事をはじめとする震災復興工事の特需で、
これを除けば綺麗なV字。
事業等のリスクに「公共事業への依存・・・当社は受注高の8割以上を公共事業に依存・・・」とある通り、
公共事業の増減にシンクロした売上高の軌跡。
利益率も震災以前は1〜2%台、アベノミクス以降は5〜6%台。


【財務】
有利子負債はなく無借金。現預金が約144.62億円。自己資本比率が49.0%。
保有する有価証券のうち純投資目的以外が8.33億円。
大半は東京海上HDや三菱UFJFGなどの金融機関との持ち合いで、他は安藤間や前田建設などの同業。
建設会社とは思えないほどの健全さ。


【配当政策】
「企業体質の強化や内部留保の充実による経営基盤の強化を図りながら
株主の皆様への安定的な利益還元に努め、当期の業績や今後の経営環境などを勘案して・・・」
という具体性のない基本方針。
だが、5月に発表した2017〜2019年の3年間の中計では
「配当性向30%以上かつ総還元性向50%以上」という目標を打ち出した。
実際の配当額と配当性向を並べると
2002年 24円、85.7%
2003年 0円、-
2004年 0円、-
2005年 0円、-
2006年 0円、-
2007年 0円、-
2008年 0円、-
2009年 0円、-
2010年 0円、-
2011年 4円、6.0%
2012年 4円、9.2%
2013年 6円、7.2%
2014年 8円、20.5%
2015年 9円、23.0%
2016年 10円、20.2%
2017年 17円、30.9%
2018予 21記、37.6%(普通配16円に対しては28.7%)
となる。
2010年以前を見なかった事にすれば(笑)、順調に増配傾向で、配当性向も余裕がある。
ただ、今期は増益(EPS55.0→55.8の会社計画)なのに普通配当が17→16円に減配なのは解せぬ。
あとで修正すれば良いってもんじゃない。
(まさかEPSの方を減額するんじゃなかろうね?)

大株主は
1位 エーエヌホールディングス 39.55%←(株)麻生の100%子会社
2位 KBLヨーロピアンPB 10.18%
3位 インタートラスト 3.64%
4位 日本トラスティ信託口 3.25%
5位 自社株 3.08%
6位 社員持株会 2.63%
7位 日本マスタートラスト信託口 1.86%
8位 インタートラスト 1.37%
9位 三井住友銀行 1.25%
10位 三井住友信託銀行 1.14%
麻生が親で、これに自社株とか持株会とか持ち合い株とか加えると合計47.65%。


2008年に大幅減益となってるが、
「連結子会社の株式会社ハイテクリースにおける不適切な会計処理」
「公正取引委員会から、新潟市、愛媛県における独占禁止法違反に関する排除勧告」
という自業自得のダブルパンチにより不動テトラ(1813)&フェニックス・キャピタルに
普通株40億円と優先株20億円発行。
この株式交付費とアレンジメントフィーで経常が大幅減益。
そして不適切な子会社の清算などの事業再構築費用で大幅純損失。

バブル期に不動産や金融にも手を出して、そしてバブル崩壊。
その後始末に苦しみ続けて、2008年に膿を出し切った。
(最終損益で見ると、2003年が33億円、2004年が61億円、2006年が62億円、2008年が46億円の赤字)
そして
2011/06/10に当社乙種優先株式の全株普通株式への転換完了
2013/11/08に株式会社エーエヌホールディングスによる株式会社不動テトラが保有する日特建設株式会社株式の買付け
2015/03/30に株式会社エーエヌホールディングスが株式追加取得

これで生まれ変わったのだと思う。
麻生の子会社になった2013年以降の日特建は、それ以前とは別会社と認識してる。


さて10年後の配当。
2013年以降しか参考にならないとするとデータが少なく、
しかも追い風参考記録しかない訳で、非常に難しい。
ただ、私は特殊土木への追い風はしばらく続くと見ている。
終戦から72年、東京五輪から53年。
耐用年数から見てインフラ再構築は必至であり、どうも世間はこれを甘く捉えてる様な気がする。
(因みに米国でも欧州でも事情は同じで、トランプでなくてもインフラの再建は必要だ)
これに環境意識と防災意識の高まりを考えれば、一定の成長はありそう。
という事で、売上げは小幅増加、利益率は6%付近を維持。配当性向は3割。
売上げが650億円で経常利益39億円。EPS65円。DPS20円。
ほぼ現状維持だが、個人的には地震リスクヘッジ目的での保有なのでこの程度で充分なのだが。

あとは麻生が配当性向3割以上を望むかどうか。
っていうか、TOBで完全子会社化って道もあり得る。
麻生の胸三寸。

スポンサード リンク

posted by 冬葉ツトム at 16:15 | Comment(0) | 保有銘柄 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。