2015年12月07日

システナ

2317システナの今後10年間を配当中心に占ってみる。
特に記載のないところは2015年3月期末の数字等を使用している。

モバイル向けを中心にソフト開発・保守・運用を行ってる。
・ソリューションデザイン事業が売上げの31.8%。←IT系ソフトウェアの開発。
(うち、サービスソリューション事業が20.4%、クオリティデザイン事業が11.5%)
・フレームワークデザイン事業が11.5%。←金融系システム開発
・ITサービス事業が13.9%。←IT系システム保守・運用。
・ソリューション営業が41.1%。←ハードウェアの販売・保守。
・クラウド事業が1.2%。←いわゆるクラウドサービス。
・コンシューマサービス事業が0.7%。←SNSゲーム。
・海外事業が0.3%。←バンコクで「ぐるなび」的なアプリを提供中。

システムプロ
1983年 ヘンミエンジニアリング株式会社を設立。
1984年 株式会社システムプロに商号変更。
1988年 日本初の対戦型オンラインゲーム「麻雀クラブ」の開発に成功。
1990年 パソコン、ワークステーションの業務用アプリケーションソフト受託を開始。
1996年 通信系ファームウェアの業務知識を活かし、移動体端末ソフト開発部隊を編成。
1997年 インターネット上でのオンラインゲームサイトを構築、サービスを開始。
2000年 携帯電話向けコンテンツ開発販売チームを編成。
2002年 大阪証券取引所ナスダックジャパン市場に上場。
2004年 東京証券取引所第二部に上場。
2005年 東京証券取引所第一部に指定替え。
2007年 カテナ株式会社と資本・業務提携(持分法適用関連会社化)。

カテナ
1968年 神奈川県川崎市に株式会社カテナビジネスサービスを設立。
1985年 カテナ株式会社に商号変更。
1986年 日本証券業協会に店頭登録(証券コード9815)。
1991年 東京証券取引所市場第二部に上場。

システナ
2010年 カテナ株式会社を合併し商号をシスプロカテナ株式会社とする。
2010年 商号を株式会社システナに変更。
2013年 Systena (THAILAND) Co.,Ltd.をバンコク市に設立(連結子会社化)。
2013年 日本初の「TIZEN」を搭載した10.1インチ タブレットの開発に成功。
2013年 Systena America Inc.をカリフォルニア州に設立(連結子会社化)。
2014年 Systena Vietnam Co.,Ltd.をハノイ市に設立(連結子会社化)。

【利益】
システムプロの売上高と経常利益と売上高経常利益率を並べてみると(百万円)
2002年 1940、380、19.6%
2003年 2461、511、20.76%
2004年 3093、643、20.79%
2005年 4180、691、16.53%
2006年 5917、967、16.34%
2007年 7930、1555、19.61%
2008年 9603、2153、22.42%
2009年 8161、1258、15.41%
2010年 3636、536、14.74%(5ヶ月の変則決算)

カテナの売上高と経常利益と売上高経常利益率を並べてみると(百万円)
2002年 71826、-838、赤字
2003年 48638、10、0.02%
2004年 40743、1433、3.52%
2005年 37198、1089、2.93%
2006年 37833、1050、2.78%
2007年 40775、1564、3.84%
2008年 43129、1849、4.29%
2009年 37211、2039、5.48%

システナの売上高と経常利益と売上高経常利益率を並べてみると(百万円)
2011年 39176、2661、6.79%
2012年 30630、1918、6.26%
2013年 31662、2292、7.24%
2014年 33969、1746、5.14%
2015年 36951、2322、6.28%
2016予 40000、2650、6.63%

となる。
携帯電話の普及と歩みを一にして急速に成長していくシステムプロ。
一方のカテナは銀行・生損保という安定顧客を持ち、景気次第の業績。
(顧客が顧客なので2002年頃の金融危機こそ苦しんだが)
そしてどちらも世界経済とは繋がりが薄く、
2008年頃の世界金融危機は大過なく乗り切ってる。
システムプロの高利益率とカテナの低利益率が目立つ。

【財務】
有利子負債は12.6億円ぐらい。現預金が約60億円。自己資本比率が60.0%。
全く問題ない。

【配当政策】
配当性向40%を目標とする。これは合併前からの方針。
実際の配当額と配当性向を2007年から並べると
2007年 14円、38.0%
2008年 24円、42.4%
2009年 24円、45.40%
2010年 10円、65.66%(5ヶ月の変則決算)
2011年 26円、26.83%(合併記念配2円を含む)
2012年 29円、71.03%
2013年 30円、68.18%
2014年 30円、43.35%
2015年 30円、81.08%
2016年 32円、40.51%(予)
となってる。
払う気満々なのが見て取れる。

大株主は
1位 SMSホールディングス 25.34%
2位 自社株 10.21%
3位 社員持株会 4.01%
4位 日本トラスティ信託 1.84%
5位 ガヤ・アセットマネージャー 1.54%
SMSHDは創業社長の逸見愛親(へんみ よしちか)氏の資産管理会社。
社長が4分の1持ってれば、そりゃ配当も出したくなる。
ガヤ・アセットマネージャー有限会社とは何だろう?
ゲーム子会社がGaYaというのだが、関係あるのか?


以前、システムプロ時代に保有してた。
カテナとの合併でどういう会社になるのかが不透明だったので
一旦手放した。
合併の経緯を簡単にまとめると、
2000年頃の金融危機でカテナの業績・財務が悪化。
(2005/08には減資で欠損金を解消してる)
2007年にシステムプロと資本・業務提携。
(35.7%保有でシステムプロの持分法適用関連会社になる)
2010年に合併・・・・・・
となる。
業績悪化と書いたが、カテナの営業赤字は2002年までで
その後は黒字が続いている状況。
更に財務悪化と書いたが、最悪期に200億円ほどあった有利子負債も、
システムプロが資本参加する数年後には120億円程度まで減少。
その後ももの凄い勢いで負債を減らし続け、
合併直前の四季報には「来期に無借金」とまで書かれる状況。
ちょっと表現が悪いが
「まずまず安定した業績の老舗を、一瞬の隙を突いて吸収した」
というのが、システムプロとカテナの合併だったのではないか。

で、どういう会社になったのか。
前述の売上げは、システムプロとカテナ両社の合算から
重複部分や不採算部分を除くと、まぁこんなものか。
(カテナは老舗だけあって、本業と関係ない不動産も持ってた)
利益率も15〜20%のシステムプロと3%のカテナが合わさって、
(カテナの売上げが圧倒的に大きいので)6%程度になってる。
結果として、非常に素直な合併結果である。
システムプロとカテナという全く特色の違う2社が合併して、
これは株式と債券の組み合わせみたいなものだ。
少なくとも安定感は相当なものになったと思われる。
これなら売る必要もなかったか。←ほぼ底値で売った(笑)


さて10年後の配当である。
システナは中計として2019/3期に52円配当を掲げている。
EPS130円で配当性向40%以上なので52円と。
戦略としては「今後10年で最も伸びる分野に経営資源を集中」。
そしてその分野は「自動運転」「スマートシティ」「ロボット」。

中計の売上高目標は560億円。
直近の売上高成長率は
2013〜14年が7.3%、2014〜15年が8.8%。
8%とすると2019年には503億円になる計算。
9%なら522億円。10%で541億円。11%で561億円。
ちょっと厳しい感じの数字だ。

更に営業利益2.5倍の55億円が目標なのだが、
直近の営業利益率は
2013年が7.1%、2014年が4.9%、2015年が6.0%。
中計の目標で計算した営業利益率が9.8%。
これは相当に野心的な数字だ。

合併後のシステナは旧システムプロが成長エンジンなのだが、
スマホ(Android)の普及が燃料源だった。
しかしそれも普及が一巡。
更に国内メーカーがスマホ事業から撤退。
(このせいで2014年に利益率が下がった)
これでモバイル一辺倒からの脱却が必要になった。
そして前述の「自動運転」「スマートシティ」「ロボット」に
狙いを定めて成長しようと企んでるわけだ。
しかしだ。
元々モバイルで成長してきた会社が違う土俵に進出して、
それでこれまで以上の利益率が叩きだせるとは思えない。
中計を読んでも、特に利益率が大幅に向上する秘策は見当たらない。
売上げは、まぁ目標の560億円に達したとしよう。甘いけど。
でも利益率は前期の6%が関の山として、営業利益33.6億円。
EPSは95円ぐらいだろうか。
そして配当性向40%として38円配当・・・・・・な訳はない。

今まで平気で配当性向80%超でも払ってきたシステナが、
そしてたぶん100%以上出してもちっとも困らないシステナが、
なぜ律儀に40%を守るのか。
ここは40%"以上"の配当性向で52円配当でしょ?
他の目標数値が未達の中、配当額も未達では
総会の時に社長も居心地悪いでしょうし。


違うぞ。4年後じゃなく10年後を占うんだった。
今回の中計の4年間、そして次の中計の4年間。計8年間。
ここでやっとEPS130円が達成されるんじゃなかろうかと妄想。
これに後2年間でEPS150円辺り。
そして今度こその配当性向40%で60円配当。
これで全てが丸く収まるじゃないか。

大きく下振れする可能性も考えてみる。
最も怖いのは日本発の金融危機だ。
旧カテナ部分は国内金融機関と一蓮托生なので。
これが無ければ、それほどの心配は要らないんじゃないか。
逆に大きく上振れする可能性は無いのか?
実はこれがあるのだ。
しかも簡単に利益率を大幅に上げる方法が。
前述した株式と債券の組み合わせのうち、株式を増やせばよいのだ。
つまり旧カテナで金融系システムに係わってた人材を
「自動運転」「スマートシティ」「ロボット」に注ぎ込む。
これで一気に中計も達成可能である。
こうなれば10年後に60円配当どころではなくなる。


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posted by 冬葉ツトム at 16:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 保有銘柄 | 更新情報をチェックする
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