2014年09月05日

DWSユーロ・ハイ・イールド債券(毎月)Bコース

「DWSユーロ・ハイ・イールド債券(毎月)Bコース」というファンドも保有してる。
以下、2014/05/26終了の第35〜40期の運用報告書を元に、
思い付いた事を書き並べてみる。

正式名称:DWSユーロ・ハイ・イールド債券(毎月)Bコース
設定・運用:ドイチェ・アセット・マネジメント
信託期間:無期限(2011年01月06日設定)
決算日:毎月24日

申込手数料率:3.24%(税抜3.0%)を上限として販売会社が定める率
信託報酬:純資産総額に対して年率1.6164%程度(税抜1.7%)
信託財産留保額:0.3%
その他:純資産総額に対して年率0.10%を上限として諸費用が信託財産から差し引かれる

DWSってのはドイチェ・アセット&ウェルス・マネジメント・インベストメントの
略なんだろうと勝手に思ってたが、「有価証券の専門家」を意味するドイツ語
Die Wertpapier Spezialistenを略したものだそうだ。
知らんかった。

内容は、ユーロ建ての高利回り事業債(ハイ・イールド・ボンド)に投資するファンド。

実際のポートフォリオの内容だが、2014年5月末の業種別配分は
サービス18.0%、電気通信14.2%、メディア10.2%、銀行8.9%、素材8.7%、その他40.0%
となってる。

組み入れ銘柄数は259銘柄と、この手のファンドにしてはあまり多くない。
組み入れ銘柄1位がバークレイズ・バンクで純資産比2.0%、10位が0.9%という配分。
2位のマッターホルン・モバイルという会社の債券はスイスフラン建てであり、
ユーロ建てでは無いの(ポンドが多いが米ドルも少しある)も含まれるが、
これらはユーロ買いでヘッジされるので実質ユーロ100%。

国別構成比率(上位5ヵ国)は
ドイツ 17.7%
イギリス 13.5%
フランス 9.8%
イタリア 9.3%
ルクセンブルグ 8.9%
独英仏で4割ほどしかないということは、国別でもやや危なっかしいところが多い。
まぁフランスだって危なくない事もないと思うが、日本に言われたくないか(笑)

平均格付けはBB。
格付け別配分は、
A以上 1.0%
BBB 10.4%
BB 33.9%
B 40.6%
CCC以下 5.9%
その他 1.3%
要はほとんどがBBB〜B格。

以前、これまた保有ファンドである「高利回り社債オープン」の記事の中でこう書いた。

>そもそもどうしてジャンク債ファンドなのかというと、私としては債券ファンドではなく、
>「米国ボロ株ブル・ファンド(毎月高分配型)」だと思っている。
>社債って景気・企業業績に連動して動く、要するに株と同じ動きだと。
>しかもジャンク社債なら、ボロ株と同じ。
>株の売買手法で「多数のボロ株を買って、1つでも当たれば大儲け」っていうのがあるが、
>あれの米株版のつもり。

これと同じ理由(の欧州版)によって、
「DWSユーロ・ハイ・イールド債券(毎月)Bコース」は買った。
当然、幾つかはデフォルトするのは覚悟の上。B格上等。


平均クーポン7.4%、平均直利7.0%、平均最終利回り5.8%というのが全体の利回り。
ここから信託報酬などを差し引くと4%程度になるはず。
これに対して5/26の基準価額は11915円。これで120円分配が続いてるので
120*12/11915*100=12.1%。
4%と12%(笑)
そもそも5.8%って、ジャンク債のくせに低過ぎる。買われ過ぎだ。

運用報告書を見てみなければなるまい。
損益の状況の中の分配金の内訳(1万口当たり)によると
第35期は分配金100円。
配当等収益(費用控除後)は約1461万円。分配金が約1929万円。
そして次の第36期からは分配金が120円になる。
第36期の配当等収益(費用控除後)は約2819万円。分配金が約3695万円。
第37期の配当等収益(費用控除後)は約4068万円。分配金が約4588万円。
第38期の配当等収益(費用控除後)は約4625万円。分配金が約5687万円。
第39期の配当等収益(費用控除後)は約5828万円。分配金が約6922万円。
第40期の配当等収益(費用控除後)は約7010万円。分配金が約7984万円。
という訳で、2割ぐらいはタコ足である。
しかし次期繰越損益金は第35期の約4.62億円から第40期の12.74億円と大幅増加。

つまり、当期の配当等収益で120円分配は賄えてないが、極端に酷くはない。
繰越損益金という打ち出の小槌(汗)を使えば十年以上はこのペースを保てる。


「極端に酷くはない」と書いた。
可笑しいとは思わないのか?
「4%と12%」とも書いたのだ。
3倍なら、極端に酷くなるのが当然ではないのか。
分配金の3分の1程度しか賄えてないんじゃないのか。
今まで色々な運用報告書を見てきたが、このファンドに限らず、
納得できない計算になっちゃう事が間々あった。
この辺はずっと変だと思ってたのだが、ようやくヒントを見つけた。

投信フォーカス 毎月分配型ファンドの高分配神話を支える「収益調整金」勘定から引用
http://money.fanet.biz/study/learning/fund/selection/180.html

>ただ、通貨選択型ファンドなどが組み入れる外国籍投信では
>「配当等収益」にまわせる部分の自由度が高く、
>一概に「配当等収益」の割合だけで分配等の余裕度を判断できない場合もあり

「外国籍投信では配当等収益にまわせる部分の自由度が高い」のだそうだ。
何故なのかは解らないが、これには驚いた。
どんぶり勘定と言うか闇鍋と言うか。
高分配で大人気のファンドは全て外国籍であり、ようやく腑に落ちた。
因みにこのDWSユーロ・ハイ・イールド債券(毎月)の主要投資対象である
「DWSユーロ・ハイ・イールド・ボンド・マスター・ファンド(円)」は、
ルクセンブルグ籍円建外国投資信託だ。
ファンド内のキャッシュ的役割である「DWS ユーロ・リザーブ・ファンド」も
ルクセンブルグ籍ユーロ建外国投資信託だ。
恐るべしルクセンブルグ籍。

って事はだ。
前述した配当等収益は水増しされてても可笑しくない数字だ。
むしろ水増しされてないと辻褄の合わない数字だ。
これはもう、運用会社の誠意を信じるしかないという、運用と言う名の宗教だな。


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posted by 冬葉ツトム at 15:44 | Comment(6) | TrackBack(0) | 保有ファンド | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
以前から拝見して勉強させてもらっております。
>どんぶり勘定と言うか闇鍋と言うか
なるほど言い得てますね。
ところで、
冬葉さんが配当株を買う際の方針と投信を買う際の方針には根本的にどのような違いがあるのでしょうか?
配当株への取り組みには非合理な欲求の存在など本質的な共通部分があるのだなあと理解できるのですが、投信の場合はどのようなお考えが根本にあるのでしょうか?
Posted by たけ at 2014年09月05日 21:52
たけさん、こんにちは。

一言で言えば「妥協」ですかね。
絶対的な資金が足りてないので、何処かで無理無茶はしなきゃならない。
それがFXのレバレッジであり、投信の蛸足分配で。
ただ、それも無制限に無茶するのではなく、程々に押さえる。
必要なだけ背伸びする。
そんな感じでしょうか。
ただし、記事本文に書いたように「収益水増し投信」もあるのが解ったので、
本当に程々なのか考え直す必要があるかもしれません。

具体的には日本の個人投資家が個別にアクセスし難いアセットを投信で補ってます。
ただ、以前と違って米国株などが買えるようになってきたので、
保有してる意味合いが薄れてきてる投信もありますが。
米国好配当プレミアム戦略ファンドなんか、買った途端に
マネックスが米国株を特定口座で扱い始めましたから、
ほとんど意味がなくなりました。
たぶん、そのうち売ると思います。

FXも含めて通貨配分はけっこう気にしてます。
(FXで豪ドルをロングしてるので、豪ドル建ての投信は持たないとか)

Posted by 管理人 at 2014年09月06日 00:16
ご回答ありがとうございます。
妥協、何処かで無理無茶、、、。
その回答と外国個別銘柄なども合わせて拝見しましたら、
なるほどなあと納得できました。
世界銀行債券ファンドは勝手に真似して1年間ほど勉強させてもらいました。成果はでませんでしたが良い勉強になりました。
”何処かで無理無茶”、、、なかなか踏み込めない自分に力量の無さを感じますがいくつか試行してみたいと思います。
ありがとうございました。
Posted by たけ at 2014年09月08日 20:24
検討はされてるかと思いますが、マネックスの特定口座で米国ETFの方がいいかもしれませんね。信託報酬などが、全然違います。ハイイールド債に投資するETFもあるみたいですね。
Posted by モンド at 2014年09月16日 08:27
モンドさん、こんにちは。

DFEとか、ずっと気にしてはいるんですけどね。
米国高利回り社債ファンドもHYGなどで代用できないかとか。

ただ、インデックス狂信者のようにコストが安けりゃOKみたいな感覚を持ってないので、
リターン7%で信託報酬2%を払うのと、リターン3%で信託報酬0なのと、
どっちが良いか考えると、明らかに5対3で前者が優秀と考えます。私は。
問題は質的に7%を7%と捉えて良いのかというところで。

上にも書きましたが、ある程度は高リターンを狙わなきゃいけない立場ですし。
DFEって、利回り2.35%しか無いんですよね。

Posted by 管理人 at 2014年09月16日 10:13
私もインデックス信者ではないですよ。
ハイイールド債はボロ株という例え、ごもっともだと思います。ただ、債権である以上、利回りに限界があるのかなと。そうすると、コストが安い方が有利かと思ったのです。

あとは、上場しているので透明性が高いのかなと。でも、根拠はないし、後付けです。。。
Posted by モンド at 2014年09月22日 17:32
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