2011年05月27日

あいホールディングス

3076あいホールディングスの今後10年間を配当中心に占ってみる。

株式会社ドッドウエル ビー・エム・エスとグラフテック株式会社の設立した持株会社。
子会社16社(連結子会社14社、非連結子会社2社)、関連会社3社により構成。
そのため両社の行なっていた事業が合わさって、かなり多岐に渡ってる。
「セキュリティ機器関連事業」が売上げの23.4%。
「カード機器及びその他事務用機器関連事業」が11.6%。
「コンピュータ周辺機器関連事業」が23.9%。
「保守サービス関連事業」が9.9%。
「設計事業」が16.6%。
「計測機器関連事業」が5.3%。
「リース・割賦関連事業」が8.4%。
「その他関連品事業」が2.0%。

所在地別の売上げは日本が89.9%、北米が6.9%、欧州が3.1%。

7626株式会社ドッドウエル ビー・エム・エスの沿革
1950年 有限会社タイプライターサービス社を設立
1963年 有限会社ドッドウエル・ビジネスマシーンズ・サービス社に商号変更
1978年 株式会社ドッドウエル ビー・エム・エスに商号変更
1999年 日本証券業協会に株式を店頭登録
2002年 東京証券取引所市場第二部に株式を上場
2003年 東京証券取引所市場第一部銘柄に指定

6968グラフテック株式会社の沿革
1949年 株式会社渡辺研究所を設立
1952年 株式会社渡辺測器製作所に商号変更
1977年 渡辺測器株式会社に商号変更
1983年 グラフテック株式会社に商号変更
1985年 東京証券取引所市場第二部へ株式上場
1987年 東京証券取引所市場第一部へ指定替え

2007年 株式会社ドッドウエル ビー・エム・エス及びグラフテック株式会社が持株会社を設立。
      東京証券取引所市場第一部に上場。
      株式会社USTAGEを子会社に。
2008年 株式会社ユー・エス・ケーを関係会社に
      株式会社ニューロンを子会社に。
2009年 株式会社塩見設計を子会社に
      あいエンジニアリング株式会社を設立
      Silhouette America, Inc.を設立
2010年 株式会社塩見設計が商号を株式会社あい設計に変更

利益。
2008年からの売上高と営業利益と売上高営業利益率を並べてみると
23674(百万円)、23308、25855
1797(百万円)、1548、2312
7.6%、6.6%、8.9%
となる。
この期間だけでは傾向も掴めないので
ドッドウエルBMSの2001年から2006年までの売上高と経常利益と売上高経常利益率も並べると
14632(百万円)、15025、15673、16592、16988、17680
1126(百万円)、1386、1633、1712、2026、2365
7.7%、9.2%、10.4%、10.3%、11.9%、13.4%
グラフテックの2002年から2007年までの売上高と経常利益と売上高経常利益率も並べると
9972(百万円)、8947、8391、8187、9419、11288
-1291(百万円)、-1449、-904、-1208、-429、96
赤字、赤字、赤字、赤字、赤字、0.9%
となる。
安定成長を続けていたドッドウエルBMSが、苦しむグラフテックを助けた・・・っぽい。

財務。
有利子負債は無く無借金。現預金が約67.3億円。自己資本比率が71.0%。
有価証券は同業と思われる日本電計や内田洋行やTOAの株式が約5.1億円。
特に問題は無さそうな。

配当政策。
「業績及び配当性向等を総合的に勘案して」という事で、具体的な配当性向は無い。
実際の配当額と配当性向を2001年から2006年のドッドウエルBMS、(2007年の変則決算)、
2008年以降のあいHDで並べると
10円、7.5円、10記、8円、8円、(8円)、20円、20円、16円、予16円
11.3%、22.3%、61.3%、40.6%、32.7%、(44.2%)、180.2%、113.6%、41.1%、予54.9%
となる。

東証上場以降のドッドウエルBMSは、記念配を除くと20〜40%の配当性向。
あいHDになってからの2期が100%オーバーだが、これは
2008年にたな卸資産評価損・貸倒引当金繰入・為替差損・デリバティブ評価損・
投資有価証券評価損・投資有価証券売却損、
2009年にも投資有価証券評価損・繰延税金資産の取り崩し
という事で、持株会社移行に合わせて膿を出し切ったと思われる。

筆頭株主は会長で19.3%だが、2位は「レスポワール投資事業組合」の18.6%。
このレスポワール投資事業組合の業務を執行してる合同会社レスポワールの代表社員が高橋良一氏。
この高橋良一という名前で調べると7427エコートレーディングの会長兼筆頭株主と
3426アトムリビンテックの会長兼2位株主が出てくるのだが、同一人物でしょうかねぇ・・


あいHDサイトのトップメッセージに
「長年に亘り培った高い専門性を活かし、他社との商品・サービスの差別化を図りながら、
大手企業の参入機会の少ない所謂ニッチ市場を中心に、着実に事業を展開し・・・」
と書かれてる。
この会社は「ニッチ市場狙いの集合体」を目指してるらしい。
よく「選択と集中」が持て囃されるが、別に経営方針として正しいわけじゃない。
会社規模(売上高)を伸ばそうと赤字事業にも手を出し、しかも基盤が固まる前に急拡大。
それで当然の様にコケて、立て直す時に本業に集中する。
つまり、経営失敗からのリカバリーにおいて「選択と集中」が有効な手法なのであって、
最初から失敗しなければ良いだけの話。
あいHDの場合は各事業で利益が出てるようで(少なくとも恒常的に赤字の事業はない)、
拙速な拡大を目指してる感じは無い。
そもそも拡大だけを志向するような会社はニッチなど狙わないはず。

昔のドッドウエルBMSは郵便局の郵便料金計器を扱うのが主柱で、非常に安定した業績だった。
今は監視カメラなどのセキュリティシステムの販売や運用が本業らしい。
これは昔ほどではないにしろ安定感がありそう。
カード機器は病院やパチンコ屋が相手らしいが、後者はともかく前者は安定してそう。
最近は凸版印刷と組んでICキャッシュカード即時発行機を受注したそうだ。
グラフテックは業務用カッティングマシンなどを扱ってるが、こちらは景気次第か。
杜の公園ゴルフクラブのゴルフ場が異彩を放ってる。
建物の設計がセキュリティとも絡むとかのシナジー効果もあるのか。

という様に色々な事をやってるのは良いのだが、同じような事を複数の会社がやっている感じも強い。
この辺はM&Aで会社を集めただけで、本格的な事業統合はまだ手付かずだからだろう。
という事は、当面の課題は合理化である。
目先は合理化コストがかかって利益が出ないかもしれないが、酷い膿は出し切ってるので
大きな特損は無さそうだし、合理化が済めばそれなりに利益も出てくるはず。


ドッドウエルBMSの事業が国内で安定収益を上げ、グラフテックの事業が海外で伸びる。
上手くいくかはともかくとして、事業構造としては手堅い構造だ。
現状で営業利益のうち国内事業が94%を占めてる。この割合をEPSに当てはめると36円ぐらい。
なので、10年後のEPSは国内事業で40円程度と見る。
これに海外事業が上乗せされるが景気次第なので-10〜+15円ぐらいか。
差し引きEPS30〜55円。
配当性向が40%として12〜22円配当。
ただ、特損が無くなり巡航速度的な業績になった2010年度に16円配当を出してるので、
経営陣としては16円配当を最低線にしたいと思ってるのではないか。
すると、10年後は16〜22円配当。

以上、割と楽観的に出した数字だが、根本的な前提条件がある。
それは「今後は大きなM&Aをせず、安定成長を目指す」という条件。
この条件を満たさない、つまり大規模なM&Aでの成長を目指すのなら話は違ってくる。
実際、やりそうな雰囲気はある。
そもそも持株会社に移行したところなんか、M&A意欲満々な感じだし。資金はあるし。
ニッチ狙いの集合体なのだからニッチ企業の買収という小さなM&Aは必須なのだが、
大きなM&Aとなると一時的な業績悪化もある。
まぁ一時的なものなら還元悪化は無いと思いたいのだが・・・


2008年10月8日に9908日本電計の株式を600円で13.76%取得してる。
9月15日にリーマン破綻で世界中が悲鳴を上げてる中、この10月8日は日経平均が952円安の大暴落。
もっと前に話が決まってて中止出来なかったのかもしれないが、凄いタイミングでの取得だ。
因みに翌年2月に最安値260円を付けて、最近になってようやく買値付近に戻ってきた。
肝の据わった会社なのか、ひょっとしたら、物凄く買い物が下手な会社なのかもしれない(汗)



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posted by 冬葉ツトム at 15:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | 保有銘柄 | 更新情報をチェックする
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