2011年04月22日

ピーアンドピー

2426ピーアンドピーの今後10年間を配当中心に占ってみる。

流通業への営業人材派遣・請負。棚卸サービスも。携帯電話業界や家電業界が得意先。
ピーアンドピーとはPOWER & PERSONの略らしい。
2010年度末の数字だが、セグメント別で人材派遣事業が69.2%、アウトソーシング事業が30.8%。

カテゴリー分野別で
「モバイル・デジタル(電話・通信・デジカメ・TV・PCなど)」が46.6%、
「ストアサービス(生鮮技術者・試食デモ・レジなど)」が15.0%、
「人材サービス(金融機関のカード加入促進・コールセンターなど)」が28.4%、
「棚卸サービス(店舗や倉庫の商品棚卸代行業)」が10.0%。
地域別だと東日本が68.4%、西日本が31.6%。

1987年 販売促進活動支援を目的として株式会社ピーアンドピーを設立
1989年 派遣事業に対応するため、特定労働者派遣事業の認可を取得
1992年 関西地区への事業拡大のため株式会社ピーアンドピー(大阪)を設立
1997年 有限会社ピーエスピーを設立
2000年 一般労働者派遣事業の許可を取得
2002年 有限会社ピーエスピーを株式会社フロスに組織・商号変更
      株式会社ピーアンドピー(大阪)と合併し、大阪支社を開設
2003年 九州地区への事業拡大のため、株式会社パートナーズ・ジャパンと業務提携
      事業分野拡大のため、有料職業紹介事業の許可を取得
2004年 株式会社パートナーズ・ジャパンと合併し、九州支社を開設
      ジャスダックに株式上場
2005年 GMS・CVSへの人材サービス事業拡大のため、株式会社ラスコーポレーションを子会社化
2006年 株式会社ラスコーポレーションと合併
2007年 株式会社フロスを株式会社ピーアンドピーコンシューマーズに商号変更
      棚卸代行サービス事業部門を分社化(株式会社ピーアンドピー・インベックス設立)
      株式会社ピーアンドピー・インベックスが株式会社インベックス・パートナーズと合併
2008年 携帯ショップへの人材派遣事業拡大のため、株式会社ジャパンプロスタッフを子会社化
2009年 株式会社プレミア・スタッフを子会社化
      株式会社プレミア・スタッフを株式会社ピーアンドピー・キャリアに商号変更
      株式会社ピーアンドピーコンシューマーズを吸収合併
      台湾で子会社のピーアンドピー・インベックスが棚卸事業会社を設立

利益。
2003年からの売上高と営業利益と売上高営業利益率を並べてみると
2586(百万円)、3637、4667、6075、14056、15808、18853、21934
171(百万円)、281、312、269、678、822、635、374
6.61%、7.73%、6.69%、4.43%、4.82%、5.20%、3.37%、1.71%
となる。
売上げは順調に増加中。創業以来23期連続増収だそうだ。
2006度に減益なのはラスコーポレーションとの合併で人件費負担が急増したため。
その甲斐あって2007年には売上げも利益も急拡大した。
直近2期も減益だが、世界金融危機の不景気が影響してる。
基本的に景気次第の業種だが、赤字になってないのは立派。

財務。
有利子負債は無く無借金。現預金が約14.5億円。自己資本比率が52.4%。
これだけ活発なM&Aでの資金需要があって、それでこの財務なら良い方ではないか。
投資有価証券は上新電機株が1000株のみ。これってひょっとして優待狙い?
2年以上保有してるので、年間で買物優待券85枚17000円分もらえてるはず。

配当政策。
「財務体質の充実を勘案しながら、安定した配当を継続的に」って事で、具体的な配当性向はない。
が、決算説明資料には「毎年着実に増配を行う事を目標に」との文言あり。
実際の配当額と配当性向を2003年から並べると
400円、140円、217円、0円、750記、750円、850円、900円
22.2%、6.8%、11.6%、-、22.9%、19.5%、23.7%、138.1%
となる。
2006年の無配だが「ラス社との合併に伴なう未処理損失が発生した為」だそうだ。
この時のEPSが1476円。
これだけの純利益があって無配とは、「配当なんぞ払いたくない感」がはっきりと見える。
が、翌2007年には普通配当500円と創立20周年記念特別配当250円の復配750円に。
急に還元に目覚めたらしい。

筆頭株主の(株)ワイ・リンクは、第3位株主の山室かおる氏が代表取締役。
なので山室社長一族で過半数を保有。
この辺が還元意欲の源でしょうか。


この会社で目に付くのは、強い売上げ規模拡大意欲と、そのための積極果敢なM&Aだ。
前述の通り、創業以来23期連続増収であり、誇らしげに書いてある。
中期成長ビジョンとして、毎年売上高10%以上の成長率を維持が目標になってるし。

営業・販売支援人材ビジネスでの事業者シェア(2008年度)として
1位 テンプスタッフ(推定) 売上高19000(百万円)
2位 ピーアンドピー 18853
3位 パソナグループ 15312
4位 ジェイコム 13614
5位 バックスグループ 13060
6位 マンパワー・ジャパン 10900
7位 ヒト・コミュニケーションズ(推定) 10400
8位 リクルートスタッフィング(推定) 10000
9位 フジスタッフHD 8659
10位 アイヴィジット(旧エニー) 6580
と説明資料に書いてある。
ついに首位が見えてきた・・・・っぽいが、あくまで営業・販売支援というジャンル内のシェア。
テンプスタッフを傘下に含むテンプHDは、人材ビジネス全般でP&Pの10倍ほどの売上げがある。
3位のパソナグループだって8倍ぐらいの売上げ。
(因みに棚卸代行でもシェア1位のエイジスが約170億円で、P&Pが約21億円の2位)

P&Pが目指してる規模拡大は、事務派遣や技術者派遣やコールセンター請負や海外などの領域であり、
既にテンプやパソナなどの大手が押さえてる領域に向けて真っ向勝負するようなものだ。
拡大というより侵食。
ライバルのシェアを侵食するのなら、それなりの武器が無ければならないはずだが、
特に圧倒的な武器があるようには見えない。
得意のM&Aだって、資金のある大手の方が有利な訳で。

結局、P&Pがやってるのは「規模が小さいうちしか通用しない規模拡大策」でしかない。
規模が小さいうちは、例えば意思伝達がスムーズだったり、きめ細かいサービスが出来たり、
そんなやり方で拡大させる事も可能だろうが、大きくなってくると難しい。
やってる事自体は大手と大差ないので差別化できなきゃいけないのだが、それが見えない。

後発のメリットがあるので、それなりの成長は出来そうだ。
先行者が踏み均した道を歩いていけば良いので、コストは安く風当たりも弱い。
先行者が転んだところでは、それを参考にすれば転ばずに済む。
そうして楽に進む事が出来るので、しばらくは成長出来るはず。
だが、ある程度まで進むと規模拡大は苦しくなる。
P&Pは「拡大こそ成長」だと思ってるようだが、それが通用しない時が来る。
それが何時なのかは知らないが、そこまでは成長する。


さて10年後の配当だ。
「毎年着実に増配」との文言があり、最近3年間は750円→850円→900円と増配してる。
このペースだと10年後には1400円配当ってことになるのだが、これは最も楽観的な妄想。
基本的に景気敏感業種なので、好景気なら好業績、不景気なら業績不振。
ただしここまではP&P個別の成長というベース部分があったので、不景気でも酷くはなかった。
という事は、この成長が10年後にも続いてるかどうかで業績も配当も決まるのだが、
ちょうど微妙な期間だなぁと感じる。

会社目標の通り毎年10%以上拡大したとすると、10年後に売上高は700億円ほどになる。
これは大手ライバルの3分の1ぐらいの規模だ。
その時には大手も拡大してるだろうから、実際には4分の1ぐらいか。
この新興勢力から中堅どころまでなら、なんとかなりそうな気がする。
が、そこから先は”何か”が無いと・・・
もし10年後が不景気でP&Pの成長も止まってたとすると500円配当ぐらいかなぁ。
逆に好景気でP&Pも成長し続けてるとすると1500円配当ぐらいか。

素人考えでは、事務派遣などに進出しないで営業・販売支援に特化する方が良さそうな気がする。
大手とがっぷり四つに組むより、ニッチ領域の圧倒的な勝ち組になる方が。
拡大するにしても、国内でも未進出な地域もあるし海外もある。
「スーパー実演販売士集団」を目指すってのも面白そうだが、無理だろうねぇ。


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posted by 冬葉ツトム at 16:10 | Comment(6) | TrackBack(0) | 保有銘柄 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは
そもそも10年というスパンで
通貨や世界の勢力図、今回の地震から原発問題まで不確定要素まで読み切るのは無理ですし、当たっても偶然ですからこういったことは時間を費やすだけ無駄かと。
10秒先が正確に予測できればデイトレで無敵ですからね。
分散投資、常に一定のキャッシュ比率を維持するしかないでしょう。
生活防衛資金で年収の3倍程度キャッシュを残しておいて
臨機応変に対応するしかないと思います。
Posted by k_invest at 2011年04月23日 13:21
k_investさん、こんにちは。
占いですから。
臨機応変に対応できるぐらいなら、デイトレで無敵です。

Posted by 管理人 at 2011年04月23日 22:33
臨機応変はデイトレ云々ではなくて、四半期決算や決算時に決算書を読んで、その時点でも新規に投資をするであろうかと臨機応変に判断するということを言いたかったのです
そうなると、保有銘柄が多すぎだと思いますが、いかがでしょうか?
分散はされていますが、一個人が目を届かせるには難しいほどの保有数だと思います。
Posted by k_invest at 2011年04月24日 07:48
k_investさん、こんにちは。
先のコメントで
>10秒先が正確に予測できればデイトレで無敵ですからね。
と書かれてます。
k_investさんは四半期決算や決算を読んで数ヵ月後や1年後が正確に予測できるのですから、
同様に10秒先も正確に予測できますよね。
私の場合はk_investさんと違ってどちらも出来ないので
>臨機応変に対応できるぐらいなら・・・
という表現になりました。

目を届かせるのが難しいと感じるのは、k_investさんが決算等から
業績変動を読み取ろうとしているからではないですか?
業績悪化しそう→株価が下がる→早く売らなきゃ・・・みたいな。
私の場合、なにがなんでも読み取らなきゃいけないのは配当額の変動です。
もちろん配当額は業績や財務などに連動しますが、連動性は穏やかです。
業績が多少変動したぐらいで配当額も変動させる会社は少ないです。
増加方向ならともかく、減少方向は。
ガチガチの業績連動型配当の会社は滅多に無いです。

配当額変動は業績変動より遥かに穏やかですので、四半期などという
短期の状況を精査したところで、なんの兆候も見つけられません。
どころか、期末決算ですら数期分を並べて流れを感じないといけません。
私は暇なので決算チェックをしてますが、それは楽しみでやってるだけで
必須ではないのです。
必須なのは数年スパンのチェックであり、それであれば50銘柄や100銘柄程度で
目が届かなくなるなんて事はありません。
(1期の業績・財務悪化で減配・無配にしない様な会社を最初から選んでるのもあります)

結局のところ、k_investさんのようにキャピタルゲイン狙いの方の場合は、
株価の変動を第一に考えなきゃいけないわけで。
株価変動に大きな影響のある業績変動にも目を光らさなきゃいけないです。
でも私の場合は配当額を考えれば良いだけで、株価の変動は考えなくて良いです。
配当額と株価には関連性がほぼ無いので。
(資金効率面で安く買いたいという意味で株価も気にしてますが、必須ではないです)
最初から狙ってるものが違うので、k_investさんが違和感を感じるのは当たり前ですね。

Posted by 管理人 at 2011年04月24日 11:01
おそらく頭では理解されていると思いますが
配当の源泉は、利益ですよ
そうでないのであれば、タコ配です

私も配当生活者ですから
このブログは興味深く拝見させてもらっております
Posted by k_invest at 2011年04月24日 11:36
k_investさん、こんにちは。

>配当の源泉は、利益ですよ
もちろん。ですから
>もちろん配当額は業績や財務などに連動しますが、連動性は穏やかです。
と先のコメントに書いてます。
また、このブログ全般に配当の源泉が利益(と財務と還元意欲)だと
頻繁に書いていると思います。

配当の源泉が利益である事と、配当と業績の連動性は、無関係です。
配当は業績とそれほど厳密に連動しないです。
業績とシビアに連動するのは株価の方です。

であれば、決算のたびに業績を精査しなければならないk_investさんは、
配当ではなく株価をより気にしているという事になります。
配当で生活してらっしゃるのは事実でしょうが、だからと言って
それが配当株投資かどうかは別の話です。


Posted by 管理人 at 2011年04月24日 19:37
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