2011年04月08日

NECフィールディング

2322NECフィールディングの今後10年間を配当中心に占ってみる。

コンピュータ保守会社。名前の通り、NECグループの一員。
NEC向けの売上げは55.1%で、NECグループ向けだと7割に上る。

「プロアクティブ・メンテナンス事業」が保守・修理サービスで売上高の51.3%。
「フィールディング・ソリューション事業」がITシステムの導入・運用支援やサプライ販売で48.7%。

1957年 日電不動産株式会社を設立(不動産業務と損害保険代理店業務)
1958年 電気・通信機器の設計製図業務を開始
1960年 社名を「日本電気技術協力株式会社」と改称
1962年 電子計算機保守業務を開始
1966年 社名を「日本電気エンジニアリング株式会社」と改称
1973年 社名を「日本電気フィールドサービス株式会社」と改称
      コンピュータ用品の販売業務を開始
1975年 ソフトウェアメンテナンス業務を開始
1982年 ネットワーク事業開始
1991年 ソリューションサービス事業を開始
2000年 「NECカスタマサービス株式会社」と合併し、社名を「NECフィールディング株式会社」と改称
2002年 「エヌデック株式会社」の全株式を取得
      東京証券取引所第一部に株式を上場
2005年 中国・北京に合弁会社「NEC飛鼎克信息技術服務(北京)有限公司」を設立
      100%出資子会社「フィールディングサポートクルー株式会社」を設立
2007年 100%出資子会社「フィールディングシステムテクノロジー株式会社」を設立

利益。
2002年からの売上高と営業利益と売上高営業利益率を並べてみると
227266(百万円)、240127、250677、241539、230776、212595、214119、211086、190895
10659(百万円)、15160、16139、11458、10006、8250、8868、10483、10194
4.69%、6.31%、6.44%、4.74%、4.34%、3.88%、4.14%、4.97%、5.34%
となる。
2004年がピークだが、この辺までは市場自体が拡大していたため。
その後は競争激化で売上げジリ貧となるが、ここ数年はコストダウンで利益は維持してる。
そのため利益率は改善中。

財務。
有利子負債は無く無借金。現預金が約59億円。自己資本比率が55.0%。
関係会社預け金が170億円もあって、これはNECグループの資金集中管理システムの残高。
資金効率向上を図るためのもので、NECが破綻しない限りは現金みたいなもの。

投資有価証券は株式が2400万円ほどしかなく意外。NECグループ株が山盛りかと思ってたのだが。
日経平均リンク債があって額面10億円で時価8.22億円(昨年3月時点)だが、こっちの方が危なそう。

配当政策。
「安定的かつ業績に応じた配当」って事で、具体的な配当性向はない。
実際の配当額と配当性向を2003年から並べると
15円、15円、30円、30円、30円、40記、40円、40円
9.4%、6.6%、37.8%、27.7%、36.8%、43.2%、41.4%、44.8%
となる。
余裕たっぷりで配当額の自由度が高いので、配当性向を決めてしまうと不便なのだろう。
親のNECが7割近くを保有してるので、還元意欲が高いのは当然。


「プロアクティブ・メンテナンス事業」が保守なのだが、「フィールディング・ソリューション事業」も
運用サポートやサプライ販売などで保守色が強い。
こういう会社によくあるのが「ハードやソフトの販売で売上げを伸ばし、その保守で利益を出す」
というパターン。
NECフィールディングの場合は保守部分がかなり多くて、販売等での成長部分に欠けているきらいがある。
が、その成長力を補ってるのが親のNECだ。
親の売上げが伸びれば子の売上げも伸び、利益が上がる。
販売は景気次第で上下にブレるが、そのリスクは親がある程度負ってくれる。
しかも保守はストックされて、子の方にに積み上がるのだ。
要するに美味しいところだけを抽出したのがNECフィールディングという会社。
NECの現金製造部門として一心同体の関係。


ここの決算短信や説明資料を見てて目立つのが
CS(Customer Satisfaction:お客さま満足度)とCSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)
についての記述だ。
もちろんこの御時世なので、どの会社もこの辺の事をアピールしているのだが、
NECフィールディングの場合は、短信の当年度活動状況の最初に出てくるのが「CS活動」と「CSR活動」。
そして次にやっと「事業戦略」と「事業拡大」が出てくる。
ここまで強くアピールしてる会社はあまり見かけないと思う。

社会貢献とかコンプライアンスとかって、現場に近づけば近づくほど「大事なのはわかるけど
あんまり全面に押し出されたら仕事が回らないよ」ってのが正直なところだと思う。
この手のことを強く主張するのって、現場から距離のある経営陣やバックオフィスとかが多いような。
要は、NECフィールディングってのはNECの総務部とか経理部とかに近い存在なのじゃないか。
なので、それがCSやCSRを強調する姿に表れてるのだと。


で、10年後の配当だ。
ずばり「配当は40円以上」と言い切ってしまって良いのではなかろうか。
なぜなら減配する理由が無いから。
逆に増配の可能性はというと、微妙な感じがする。
会社としては50円配当でも100円配当でも困らないのだが、世間の評判を気にするだろう。
つまり、「この不況の中で株主みたいな金持ち(!)だけに還元しやがって。」と
経済的合理性に欠ける人達が妬むのではないかと。
彼らは合理的な考えが出来ないので、その妬みが回りまわって自分達に悪影響を与えるのを理解できない。
目の前の金の流れだけを見て、儲けてる奴の足を引っ張ればそれで大満足。
現在の日本において彼らこそが社会であり、彼らに不満感を抱かせない事こそが最も大事なCS・CSR活動。
この点を疎かにしないのがNECフィールディングという会社なのは前述の通り。
ならば、好況とセットでないと増配は難しいかも。

リスクはやっぱりNECのTOBで上場廃止かな。
既に3分の2を保有してるので、NECの腹積もりでどうにでもなる。
今日発表されても不思議は無いわけで。
代わりにNEC株を貰っても仕方がないので、発表された瞬間に投資終了。その後は戦後処理。
それまでの「割り切ったお付き合い」。


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posted by 冬葉ツトム at 15:59 | Comment(2) | TrackBack(0) | 保有銘柄 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。いつも参考にさせてもらっています。
TOBならプレミアム付けてくれますが、親会社を考えると、株式交換だったら最悪ですね(2/3持っている、預け金も含め現預金がいっぱいあるので)。
Posted by gonchan at 2011年04月12日 14:17
gonchanさん、はじめまして。
貴ブログは以前から拝見させていただいてます。

おっしゃるとおりに株式交換だったらガッカリです。
当面は震災対策が優先されるでしょうから、親子上場に対する風当たりも
強くならないだろうと思うのですが。

Posted by 管理人 at 2011年04月12日 16:27
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