2010年09月17日

兼松エレクトロニクス

8096兼松エレクトロニクスの今後10年間を配当中心に占ってみる。

兼松傘下のITベンダー。システムの開発や販売・保守を行う。
商社系のシステムインテグレータであり、上場してる同業は4739伊藤忠テクノソリューションズや、
9719住商情報システム、2665三井情報といったところか。

事業別売上高構成比率は、
ドキュメント18.7%、ネットワーク8.2%、サーバー25.6%、ストレージ16.4%、エンジニアリング2.4%で、
ここまでをまとめてシステム事業。
他にサービス・サポート事業という保守が28.7%ある。

1968年 兼松江商(現兼松)の販売する電子機器の据付、調整、メンテを目的として兼松電子サービス株式会社を設立
1970年 兼松エレクトロニクス株式会社に社名変更
1983年 米国法人KEL Inc.を設立(1990年に設立された米国法人 KEL Electronics Inc.に統合)
1987年 東京証券取引所市場第二部上場
1991年 東京証券取引所市場第一部銘柄に指定
2001年 株式会社電通国際情報サービス(ISID)と資本・業務提携
2007年 メモレックス・テレックス株式会社と合併
2010年 日本オフィス・システム株式会社(3790)に出資

利益。
2000年度からの営業利益と売上高営業利益率を並べてみると
1425(百万円)、1778、2324、2909、3342、2227、3093、3693、4315、4322、3598、予4050
3.13%、3.45、4.17、4.55、4.76、3.53、5.23、6.99、7.76、8.67、8.33、予9.31
となる。
2005、2009年度を除いて、順調に増益と利益率改善が続いてる。

それは結構な事なのだが、逆に言えば売上げが落ちてるから利益率が改善してるわけで。
売上げは2004年度70240(百万円)をピークに、以降63148、59181、52856、55592、49831、43189、予43500とジリ貧。
既に8〜9%程度になっている利益率が、これ以上大幅に改善されるとは考え難い。
そうすると売上げが伸びなければ利益も増えないのだが。

財務。
有利子負債は無し。現預金が約215億円。自己資本比率が77.5%。
投資有価証券は取引先らしい株を13億円ぐらい。
なんの問題も無い。って言うか、ここ数年は貯まり過ぎかも。
前期に投資CFが大幅支出したのは、定期預金に預け入れただけ。

配当政策。
「安定的かつ継続的な配当」とあるだけで、具体的な配当性向は無い。
中期経営計画には目標値として2011年40円、2012年40〜50円、2013年40〜50円と書いてある。
これと四季報に記載されてる2012年40〜45円とを考え合わせると、
2012年に45円配当、2013年に50円配当というのが、会社の思い描いてる配当額ではないかな。
EPSの計画値に対して、概ね配当性向50%になる。

親の兼松が過半数を保有してるので、余程の業績悪化が無ければ減配はしなさそう。


2011〜2013年度の中期経営計画では「クラウド」「仮想化」といった華やかな事が成長ポイントとして描かれてるが、
会社計画での増収率は、サーバー事業が+9.7%、ストレージ事業が+8.5%。
それに対してサービス・サポート事業は+21.0%を見込んでる。
実態としては保守部門が今後の主役だ。

利益率の大幅改善は難しいと前述したが、実は簡単に出来る。
売上げ全体の71.3%を占めるシステム事業の営業利益率は1.92%しかない。
それに対して28.7%を占めるサービス・サポート事業の営業利益率は23.2%もある。
と言う事は、サービス・サポート事業を伸ばせば良いのだ。
皮算用を書いてるだけなので、とても簡単である。

3年後にはサービス・サポート事業が33%を占めるというのが会社計画。
控えめに考えても10年後には4割は占めてると思うのだが。


10年後の配当額を考える。
現金が余ってる財務状況を考えれば、これまでに払った最高額である40円配当水準から減らす事は
兼松が許さないと思う。
(09年度の45円配当は35円普通配+10円記念配なので、普通配としては40円が最高)
下限は40円とすると、上限はいくらか。
過去最高益の2008年度でEPS100円ほどなのだが、この時はサービス・サポート事業が売上げ全体の21.6%だった。
利益率の高いサービス・サポート事業が40%になっていれば、それなりに利益も増えると思う。
控えめに考えてもEPS120円はありそうな。すると60円配当。
40〜60円の間という事になるが、何処になるかは景気次第。

最大のリスクはやっぱり親の兼松でしょうか。株価68円って(笑)
兼松との取引はどのぐらいなのか知りたかったのだが、調べ切れず。
2007年度の有報には商品購入金額77.2億円、買掛金9.76億円と書いてあるのだが、
その後の有証では「重要性がないため、記載を省略しております。」となってる。

メモしておく。
売上げも利益も、第2四半期と第4四半期に偏重してる。
特に利益は極端で、2010年度のEPSは、1Qが3.31、2Qが34.06、3Qが6.04、4Qが32.22。
なので、第1四半期や第3四半期の進捗率を見て驚かないように。


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posted by 冬葉ツトム at 19:18 | Comment(6) | TrackBack(0) | 保有銘柄 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
このブログで出ている銘柄をいくつか買ってみました。NDソフトウェア、ペパポ、ワイズマン、朝日ネット、沖縄セルラーなどです。でもこれらは各50万ほど。主力は東京鐵鋼、プロトコーポ、マニー、ディーブエックスなどとREITを含む合計30銘柄以上の25百万の分散投資。大体この為替調整後の株高でプラス1百万ぐらいになりました。

でも一足飛びに株は上がらないですね。分散投資の場合、我慢ができないかも。
Posted by aa at 2010年09月23日 05:16
こういう時期にプロトコーポやマニーなどの割安株を買っておくと、儲かり易いかもしれませんね。
我慢と感じるような手法は、たぶん我慢できないだろうと思います。
修行僧じゃないのだから。
そもそも、株価上昇を求めたから分散した訳でもないのに「分散してると株価上昇しないので我慢できない」っていうのは矛盾してますし。
Posted by 管理人 at 2010年09月23日 09:38
兼松エレを含め、設備IT系の保守は自社販売をした機器に対しての保守ですから、販売量が目減りすれば必然的に保守も減っていく事になります。

何か付加価値のあるサービスを提供できればいいのですが、保守サービスと言っても結局は壊れた機械のとっかえ作業+設定の入れ込み程度なので、なかなか厳しいものがあるかもしれませんね。
Posted by kyorosukeke at 2010年11月11日 09:02
自社で販売した機器しか保守できないのでしょうか?
理屈としては他社が販売した機器も保守出来ると思うのですが、
私のような素人の知らない、業界の慣習とかがあるのかな?

例えば賃貸の大家業などでも、水周り等の修理+家賃の設定程度と
言ってしまえば言える訳で。
要はストック型ビジネスはその程度の事であり、
その程度で定収を得られるから美味しいのだと思います。
不確定要素が少ない事が魅力なのに、ドラマチックな事を期待すると
ガッカリするでしょうね。
Posted by 管理人 at 2010年11月11日 12:30
基本的には自社販売したものをそのまま保守する形となりますね。

保守移管は確かに可能です。が、よほどの事が無い限り切り替えはしません。と言いますのも、入れている機器は結構クリティカルなものですし、業者側も納入時に設定コンサルなんかも入れているので、下手に切り替えると何が何だか分からなくなり、システム復旧遅延等、逆にコストがかかる可能性があるからです(特に兼松エレはIBM主体でそこそこ大きな企業の基幹システムをやっていたと思うのでなおさらの事でしょう)。なので、基本的には機器販売&保守はパッケージ化されていると考えた方が良いです。※だからこそ、機器を安く売って保守で稼ぐと言う変なビジネススキームに陥っているとも言えます。

逆に、このスイッチングコストを劇的に抑え、他社の機器納入の機器の保守をどんどん取れたらこれほどおいしい事は無いと思います。

さらに、客側も馬鹿では無いので、出来る限り内製化して、障害が起こってもなるべく自分らで解決するようになるのではないかと…そしたら別に保守は安いので良いので、どっか安い交換屋から保守を買えば良いと…なので、相手側に弱みを握らせないようにされたら、もうアウトですね。
Posted by kyorosukeke at 2010年11月12日 18:19
なるほどねぇ・・・
それぞれが、奪えず奪われずなんですね。
配当株的には、機器を安く売って保守で稼ぐというのは素晴らしいスキームだと思います。

どの業界でも内製化と外注化がありますが、どちらか一辺倒にならないのは、
どちらにしても帯に短しタスキに長しで、釣り合いの取れるところに収まるのではないでしょうかね。
Posted by 管理人 at 2010年11月13日 02:05
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