2010年08月28日

アートネイチャー

7823アートネイチャーの今後10年間を配当中心に占ってみる。

総合毛髪企業。皆さんご存知のカツラメーカー。
「オーダーメードかつら」が主柱で、売上げの7割を占める。
「増毛・育毛商品」が約5%、「理容・育毛サービス」が約20%。
各事業で男性向けと女性向けがあり、売上げの3分の2を占めジリ貧な男性向けと、3分の1で伸び気味の女性向け。
全製品を海外で製造していて、フィリピンが91.2%、中国が8.8%。

1965年 アートネイチャー創業
1967年 株式会社アートネイチャーを設立
1973年 「トリプル増毛法」を開発
1983年 人工毛「アートロン」を開発。「人毛から人工毛」へ切り替わる
1987年 「レディースアートネイチャー」を発表
2002年 ユーロテック ヘアシステムズ社(フィリピン、現ANフィリピン社)を子会社化
2007年 ジャスダックに上場

利益。
2003年度からの営業利益と売上高営業利益率を並べてみると
1472(百万円)、3757、4029、4757、4017、4741、3197、2363、予2658
6.37%、15.67、15.66、16.96、13.50、15.01、10.31、8.08、予8.83
製造業としては利益率が高く、割と安定してる。
これは製品が日用必需品でもあり、嗜好品でもある事が影響してると思う。
それでもさすがに景気変動は避けられず、不景気だと7%、好景気だと17%程度の利益率。

財務。
有利子負債が約2億円。現預金が114億円ぐらい。自己資本比率が60.7%。
これで時価総額が120億円程度しかない。
自己資本比率があまり高くないのは前受金が36億円ほどあって、負債の3分の1ぐらいを占めてるから。
前受金は個人顧客のオーダーメイドの前払い分。

保有している有価証券は、スウェーデン輸出信用銀行ユーロ円債が額面5億円で時価4億円ぐらい。
財務面で問題は無さそうな。

配当政策。
「内部留保の充実を勘案しつつ、株主への安定配当の維持と配当性向の向上に努める」というだけで、
配当性向は特に決まってない。
2005年度からの配当額と配当性向を並べてみると
5円(17.3%)、8.33(28.3%)、36.7記(24%)、47.3(-)、50(46.87%)、50(74.1%)予50(93.4%)
まぁ、3割前後の配当性向を狙っていたが、利益が減って自動的に10割近くなってるという感じか。
逆に言えば赤字でも減益でも安定して払っていて、還元意欲は高そう。
大株主に経営陣と家族と旧役員と関係会社が並んでいて、そりゃあ還元もしたいでしょう。


業界全体の性別構成は男性54.3%に女性45.7%。
シェア1位はアデランスで27.2%(男性市場で3位10.5%、女性市場で1位47.0%)
2位がアートネイチャーで21.0%(男性市場で1位25.4%、女性市場で2位15.7%)
3位がリーブ21で13.5%(男性市場で2位18.8%、女性市場で4位7.4%)
アートネイチャーはバランスが良いが、女性市場で圧倒されてるのは弱点と見るべきか
伸び代があると見るべきか?
この辺はジュリア・オージェという女性向け既成ウィッグに力を入れている。
ファッションとして若年層に楽しんでもらおうという狙い。

売上高のうち、新規が4分の1、リピートが4分の3を占めている。
更に2009→2010年度の増減を見ると全体で-5.8%、このうち新規が-16.8%に対してリピートが-1.1%。
思っていたよりも下方硬直性が高いのかも。

この売上げに占めるリピートを男女別で見ると、男性90.3%に対して女性は41.3%しかない。
ファッション目的の女性の場合、色々なブランドや製品を試す訳で、リピートが少ないのは当然か。
(「ブランド品」として定着すれば別だが)
アデランスに比べてアートネイチャーの業績が底堅いのは、この男性客の多さが影響してるのかも。
オーダーメードかつらのリピーターは、一度使うと止める事は難しく、他社に乗換えるには初期コストが掛かる。
既に一定のシェアを確保したアートネイチャーにとっては、美味しいストック。

高齢化による成長を期待する人もいそうだが、説明会資料では今後の市場規模は横ばいの予想である。
薄毛人口数千万人のうち業界が捕らえてる顧客は半分にも満たない。
飽和してる訳でもないので、全体のパイの多少の増加はそれ程重要ではない。
むしろ、薄毛やハゲを気にするか?積極的に隠そうとするか?逆にオシャレとして楽しむか?
といった「意識の変化」の影響の方が大きそうだ。

で、配当だが、10年後も50円配当を維持してるのではないかな。
EPSは景気次第で50〜150程度に変動していそう。特に成長もせず、衰退もせず。
利益の安定や財務の余裕を考えると、50円配から減らす理由は無いだろう。
増やすのは経営陣の意欲次第。


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posted by 冬葉ツトム at 17:10 | Comment(1) | TrackBack(0) | 保有銘柄 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
どうも初めまして。FC2のランキングから目につきやってきました。

初めからブログ読ませていただき、管理人さんの考え方が面白く一気に読ませていただきました。

私は、日経225オプショントレードメインでやってまして、メインのトレードの方じゃないのですが最近ブログ始めまして、現物株、分散で買っていきながら、1億貯めれるか?みたいなブログです。

トレードの方は、ある程度経験でカバーできているのですが、なんせ現物に関する知識はほぼなしに近く、ひたすら、バリュー投資家たちの保有証券から、自分のみたてをしていくみたいな感じでやっております。

私のメインのトレードは、きっとこのブログでは考えられない投資ですのであまり参考になりませんが、現物分散の考え方だけは、非常にそのものズバリで、『見つけた〜ウヘッ』みたいな爽快な気分で今コメントさせて頂いております(笑)

これからも、こっそり保有銘柄参考にさせていただきます。
っあ、まだ時価総額100マソ位ですので、保有銘柄全部買わせて頂いても、株価は全く上がりませんので、ご心配なくです。ハイ

これからもぜひブログの更新を期待しております。

それでは、もしブログに遊びに来られる際はぜひ声をおかけくださいませ。
いくらかお役に立てれば私も心苦しくないですので。感謝、感謝です。


Posted by yansuke at 2010年08月28日 20:09
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