2010年08月06日

テイツー

7610テイツーの今後10年間を配当中心に占ってみる。

中古本や中古ソフト販売の「古本市場」を中心に、ネットカフェやネット通販(EC)も。
売上高の93%が古本市場で、あとは6%のネットカフェや1%のEC事業。

1989年 岡山市に「古本市場」を開店
1990年 株式会社テイツー設立
1999年 JQ市場に上場
2000年 EC事業に参入
2001年 インターネット・コミック・カフェ事業に進出
2003年 株式会社アイ・カフェに資本参加、株式会社ブック・スクウェア中部に出資

利益。
売上げを2002年度から並べてみる。
19124(百万円)、22807、28055、33630、35556、44871、45568、41593、41760
同様に経常利益と経常利益率は
584(百万円)、774、823、771、672、997、1413、845、1124
3.05%、3.39%、2.93%、2.29%、1.89%、2.22%、3.10%、2.03%、2.69%
となる。
07・08年度に売上げも利益も伸びてるのは、もちろん世界金融危機の前という事もあるのだが、
ちょうど任天堂のDSとWii、SCEのPS3という新型ゲーム機が人気を博したという事情もある。
逆にそれらが落ち着いて更に金融危機が来た09・10年度に、それほど落ち込んでいない。
まぁ、元々の利益率も低いのだが。

財務。
有利子負債が約27億円。現預金が10億円ぐらい。自己資本比率が46.0%。
あまり良くはないが、徐々に改善されて来てる。
時価評価される投資有価証券は無い。

配当政策。
「連結配当性向25%以上を目処・・」という基本方針が2007年度から表記されてる。
なので07年度からの配当額と配当性向を並べると
220(56.6%)、260(20.8%)、260(94.6%)、300(20.7%)、300予(31.1%)
という結果で、25%以上とは掛け離れている。
これは店舗等の減損で純利益が大きく減ったり、逆に子会社合併の税効果で純利益が大きく増えたりしてるせいで、
要するに毎年特別損益が発生して、純利益に対する配当性向が無意味になってる。
テイツーも気付いてるようで、「特別損益等の特殊要因を考慮する」と言ってる。

という訳であまり意味の無い基準になってるが、このおかげで少なくとも
「一過性の特損で簡単に減配する経営陣では無い」という事は判る。
創業者の秋山良夫氏が第3位株主として4.2%を保有してるが、
第1位で29.9%保有の「ワイ・エイ・ケイ・コーポレーション」の代表取締役が秋山良夫氏。


事業の中心である古本市場は、本・ゲーム・CD・ビデオの、それぞれ新品と中古を扱ってる。
2011年度第1四半期の品目別の売上高(百万円)は
新刊書籍171←-------→古本1146
新品ゲーム4196←----→中古ゲーム1979
新品CD172←--------→中古CD155
新品ビデオ219←-----→中古ビデオ183
その他11
明らかに古本とゲームが主軸になってる。なかでも新品ゲームが大きい。

最近は電子書籍が話題になってるが、テイツーが扱う4種類(書籍・ゲーム・音楽・映像)の将来性を考えてみる。
ゲームは他の3つと違って操作する部分があるので、マニアはオンラインゲームに、
コンシューマはゲームソフトにと住み分けるような。
音楽については既にネット配信が主流で、CDの流通も徐々に消えていくだろう。
映像は音楽に比べるとデータ量が圧倒的に多く、通信インフラの高速化が追いつかないので、
しばらくは光学式メディアでの流通が続くかなと思う。3Dは更にデータが多いだろうし。
では音楽と同様にデータ量の小さい書籍は、あっという間にネット配信が主流になるかというと、
そんな事は無い様な気がする。
電子書籍も普及するだろうが、紙は紙で流通し続けるような。
紙の本って数千年の歴史があるわけで、たかが数十年のCDやビデオやTVゲームとは格が違うよ・・
といういい加減な理由だが(笑)


古本市場の新品とリサイクル品の売上高構成比は、新品51.9%にリサイクル品37.8%。
同じく売上総利益の構成比は、新品22.5%にリサイクル品68.8%。
つまり、売上げは新品が多いが、利益を上げてるのは中古だ。
この辺は、中古品のストック型的な雰囲気を表してるのかなと思ってる。
積み上がっていく中古品は人気の変動も小さく、安定した高収益が期待できる。
ただ、別に契約してる訳じゃないので、古本市場で買った新刊をブックオフで売っても良いので、
ストック型といっても緩い縛りしか無い。
そうなると、囲い込みが重要になる。
テイツーとしては古本市場の強みとして
・大型店舗による圧倒的な品揃え(標準200坪、古本20万冊、ゲーム1.5万本、DVD・CD1.5万枚)
・地域集中出店(圧倒的な域内シェアの獲得)
・顧客情報システム(「ふる1かーど」で顧客管理、ポイントでリピート期待)
という3点を挙げており、何れも古本市場でリサイクルが循環する事を目指してる。
これを推し進めて、よりストック型ビジネスになってくれる事を期待している。


さて、10年後の配当だが、現状維持の300円配当を予想する。
外食やアパレルの様に、出店する事で急成長。既存店が陳腐化したり、全国に拡大し尽くした時に崩壊。
全力で出店してたところは死滅、資金に余裕を持ってたところはS&Bで再生。
そうしてる間に新興勢力が次々と生まれて拡大するが、同様に栄枯盛衰を・・・
こういう循環を繰り返す産業群の一つだと思うのだが、テイツーの特色は直営店が多くて出店ペースが遅い事。
急激な成長が期待できない代わりに、急激な衰弱の危険も割と少ない。

会社の盛衰とは別に、環境の盛衰がある。
テイツーで言えば、新型ゲーム機登場とか大ヒット作出現とかで業績が変動するのだが、
これも中古を扱ってる事で穏やかな変動になってる。

この2つの穏やかな盛衰が組み合わさって、ダラダラとした業績が続くのではないかなと。
10年後はEPS1000〜1200程度で、これで配当性向25%以上で300円配当と計算。


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posted by 冬葉ツトム at 16:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 保有銘柄 | 更新情報をチェックする
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