2010年07月23日

エヌ・デーソフトウェア

3794エヌ・デーソフトウェアの今後10年間を配当中心に占ってみる。

福祉・介護分野中心のソフトウェア会社。業界2位。
「ソフトウェア事業」「介護サービス事業」「ASP事業」の3事業に分かれているが、
ソフトウェア事業が売上高の93%で、ほぼこれだけ。
介護サービス事業はソフトウェア事業のパイロットモデル的な扱いであり、今後の拡大は無さそう。
ASP事業は重点分野であり、実際、前年度の売上げは前年同期比30.5%増と急増してる。

1982年、日東電子株式会社ソフトウェア事業部として発足。
1983年、エヌ・デーソフトウェア株式会社設立。
1992年、福祉業務支援ソフト「ほのぼの」シリーズの販売を開始。
2000年、日東電子株式会社と合併。
2003年、株式会社日本ケアコミュニケーションズを三菱総研と共同出資で設立し、ASP事業を開始。
2006年、JASDAQ市場に上場。

利益。
一言で言っちゃえば、介護保険法などの制度改正次第。
2004年度からの売上高を書き並べると
1778(百万円)、2189、3611、3916、3749、4140、4456、予4810
同じく経常利益は
162(百万円)、341、882、721、355、712、534、予618
となっていて、2008年度に減収・大幅減益になってる。

別の保有銘柄である同業のワイズマンは2008年度に赤字転落。
これは介護保険制度改正の狭間に当たったからで、NDソフトも同様の傾向がある。
ただし、ワイズマンが赤字と黒字を往復してるのに比べて、圧倒的に安定した高収益。

財務。
有利子負債が8800万円。現預金が16億円ぐらい。自己資本比率が52.7%。
投資有価証券として、山形銀行やきらやかHDなどの地元金融機関を中心に3357万円の株式。
それらの銀行に、如何にも買わされたっぽい投資信託が5億円ほど。

配当政策。
具体的な配当性向は明示されてない。が、上場した頃の古い四季報には「2割還元方針」と書かれている。
実際の配当額と配当性向を2004年度から並べてみると
10(27.7%)、20特(34.5%)、40特記(23.4%)、40記(33.1%)、30(64.2%)、30(69.3%)、30(36.7%)
こうしてみると、だいたい30%台を基本に考えてるように見える。
だからと言って、60%超になって慌てて減配する素振りは無い。この辺は余裕たっぷり。
まぁ、大株主には経営陣と銀行が並んでるので、それなりの還元意欲はあるはず。


当面の動きとして、平成18年度の介護保険大改正から5年が経ち、リース切れになる。
平成23年度末で介護療養病床が廃止、障害者自立支援法への完全移行。
平成24年4月に大規模改正が予定されてる。
という事で、業界全体としては今まで通りに定期的に需要が発生し続けると思われる。
そもそも、医療介護に予算が振り向けられるのは老衰国家として必然だし。

では、その業界の中でのNDソフトはどうか?
ワイズマンに比べると遥かに利益率が高く、安定している。
この理由だが、「シェア」「ブランド」「保守」の3点がポイントらしい。
中小の介護業者が淘汰されるなかで、既に「ほのぼのシリーズ」というブランドがあるNDソフトがシェアを拡大させる。
(介護・福祉関連ソフトウェア業界でシェア2位)
ユーザーが増えれば保守料も安定的に増える・・・という流れが出来上がってるようだ。

が、シェア1位はワイズマンなのだ(笑)ワイズマンが19.5%でNDソフトが12.5%。
だったらワイズマンの方が大儲けしてても可笑しくないのだが、実際には逆だ。
NDソフトは売上げの3分の1ぐらいが保守なのだが、ワイズマンは良く解らない。
たぶん、この保守が安定収益源なのだろう。
売上げが伸びれば保守が積み重なって利益を生む。ストック型ビジネス。

業界全体が拡大する中、さらにシェアアップすれば売上げも大幅に伸びる。
現在の介護保険業務支援システム/ソフトTotal導入実績シェアは
1位 ワイズマン 19.5%
2位 エヌ・デーソフトウェア 12.5%
3位 日立プラントエンジニアリング 7.1%
4位 富士通 5.9%
5位 都築電気 3.6%
6位 明治・安田システムテクノロジー 3.4%
7位 日本事務器 2.9%←・・・・・・・・・・・此処とNDソフトが提携した
8位 ナビテック 2.2%
9位 スリーテン 2.2%
10位 システムウェーブ 1.8%
11位 SiU 1.1%
12位 パスカリア 0.5%
13位 エフワン 0.4%
その他 36.8%
となっていて、中小事業者が乱立してるのがわかる。
これらの中小事業者の撤退も激しいらしく、その後釜としてシェアを伸ばしてる。
財務を考えれば、撤退を待つだけではなく積極的なM&Aも期待できそうな。


さて、10年後の配当だが、EPSは54〜256と考えた。
2004年度以降の最低純益がEPS36で最高がEPS171なので、単純に1.5倍した。1.5に根拠なし(笑)
国の制度次第で同程度のブレを生じながら、やや拡大して、ストック部分も積み上がってるかなと。
このEPS54に配当性向60%とすると配当32.4円。EPS256に配当性向30%とすると配当76.8円。
ざっくり配当35〜75円の範囲で収まるのではないかな。

ここの業績は極端に言えば「政府保証」が付いてる様なもので、今の30円配当から減配や無配は考え難い。
もし落とし穴があるとすれば、M&Aでシェアが大変動してジリ貧になる事かな。
群雄割拠でNDソフトにチャンスがあるのと同様に、他の会社にもチャンスがあるのだから。
まぁそれでも急激な悪化はしないだろうけど。


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posted by 冬葉ツトム at 15:55 | Comment(2) | TrackBack(0) | 保有銘柄 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いつも楽しみに拝見しております。厳しい市況ですが明るい未来にむけて前向きな雰囲気になってきた感じがする今日この頃です。同じホルダーとして、前田金属工業は底打ち反転傾向と思いますので次回取り上げてくださいまし。
Posted by めろん at 2010年07月25日 00:22
めろんさん、はじめまして。
目先的には、もうそろそろ底打ちかなと思います。
前田金属工業は単なる恩株として保有してるだけで、あまり書く事も無いので書かなかったのですが。
でもせっかくリクエストを頂いたので検討してみます。
Posted by 管理人 at 2010年07月25日 10:28
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