2010年04月10日

テー・オー・ダブリュー

4767テー・オー・ダブリューの今後10年間を配当中心に考えてみる。

イベントの企画や運営を引き受ける会社。いわゆる「プロモーション」の会社。
同業他社8000社のイベント・プロモーション業界のなかでトップなのがテー・オー・ダブリュー。
東京ドーム、幕張メッセなど、大型会場でのイベントを1社で受注できる制作力と資本力がある。
過去の実績としては「2002年ワールドカップの閉会式」や「Windows95発売キャンペーン」など。
当然、電通や博報堂などの大手広告代理店から、中小代理店まで、幅広く付き合いがある。

大学生だった会長の川村氏と副社長の真木氏が、学園祭などのイベントを手がけたのが始まり。
卒業した二人が起業を目指してた時に、BGMに流れてたのが、カーペンターズの「Top of The World」。
この頭文字でTOWと名付けようとしたが、当時は英文名の登記が認められておらず、カタカナに。

利益。
売上高経常利益率は7.3%→6.4%→7.5%→9.1%→9.5%と推移。
好況期で10%前後ってところか。
ここまで順調に来てたが、今期が初の本格的な減収減益になる。
ちょうど、会社自体の成長期が終わったのと、不況が重なった。
業態を見れば、明らかに景気敏感株だと思うのだが、ここまで挫折を知らずに来たので、
不調時にどの程度まで悪化するのかが良く解らない。

不景気で不良在庫になるのは「人材」なのだろう。もちろん好景気なら武器になるのだが。
人材は、好景気の時ほど集めにくいし、育てるのに時間が掛かる。
不景気だからといって簡単に廃棄も出来ない。

従業員数+臨時雇用者数が117+23人→132+39人→144+44人→160+38人→162+37人と推移してる。
「人材業」なおかげで急増や急減が難しく、そのため業績が穏やかになる。
それを考えると、利益の大幅減少も無さそうな気がする。少なくとも赤字は無いような。

財務。
有利子負債が8.4億円ぐらい。自己資本比率が56.9%。現金同等物が19.4億円ぐらい。
まぁ、普通の財務状況でしょうか。
2006年度に10億円ぐらいの借入れをしたのだが、何が目的だったのかわからない。

資本提携先の韓国最大のイベント制作会社ユニワンコーポレーションの株を約1.4億円分保有。
ファンド・オブ・オールスターズ・ファンドという、三菱UFJ投信の日本株に投資するファンドを、
1200万円分ぐらい持ってる。

配当政策。
今期から「連結業績予想の当期純利益に対して、配当性向40%で算出された一株当たりの予想配当金と、
決算発表日の前日の終値に株価配当利回り4.5%を乗じて算出された一株当たりの配当金の
いずれか高い方を最低配当金とする」事になった。

さらに「連結配当性向40%は下限目標といたしますが、株価配当利回りにつきましては、
市場金利等の動向を勘案して変更する可能性があります。
また、株価の急騰局面の場合のみ内部留保の確保という観点から、
連結配当性向換算で100%を上限として配当額を決定してまいります。」との但し書き。

なんとなく公明正大な感じで、株主にとって喜ばしい配当政策に見えるが、
本当にそうなのか考えてみよう。

仮に赤字転落したと考えてみる。赤字なので、配当性向40%なら配当0円。
さらに暴落で株価200円になったとすると、4.5%で配当額9円。
含み損で減配と、踏んだり蹴ったりな事に変わりはない。
本業が不調なら仕方が無いが、特損などで一過性の赤字の時も容赦なく減配になる政策だ。
もちろん、黒字でも大幅減益なら同じ事。

逆に、EPS40円で、株価だけが急騰して2000円になったとする。
4.5%なら90円配当だが、配当性向100%上限の縛りがあるので40円配当になる。
結局、業績が良くならなければ配当も増えず、業績が悪くなれば配当も減る。
実に当たり前の配当政策でしかないのだ。
経営陣の数字遊びに誤魔化されてはいけない。

中期経営計画などを見ると、広告業界の低迷はしばらく続くと考えてるようだ。
その中でテー・オー・ダブリューとしては、最大手のメリットを生かしていく作戦。
つまり、広告媒体や消費者の嗜好が多様化してる時代に、
総合的なプロモーションが出来るのはTOWだけだと。
他の中小は特定の分野しか対応出来ない。
また、全ての主要広告代理店と取引があるのはTOWだけというのも強み。

というのが会社の言い分なのだが、総合力があるというのは、そんなに強い事とは思えない。
何でも揃ってれば良いなら、コンビニよりデパートの方が儲かってるはずだし、
カツ丼やハンバーガーの専門店が流行るのは可笑しい事になる。
総合力がある大手が強いのは、むしろ好景気の時ではないのかな?

さて配当の事を忘れてた(^^;
先ほども書いたが、それ程の業績悪化は無いと予想する。
テー・オー・ダブリューが売ってるのは「人の生み出すアイディア」であって、これは不良債権化しない。
忘れれば、それで終わりだから。
ただ「人」は在庫になる可能性もあるが、好況の時ほど人を集めたくても集まらないので、
不況になっても重荷が少ない。
しかも、不況の時ほど優秀な人材を集められるという特性がある。
という訳で、テー・オー・ダブリューは「穏やかな景気敏感株」と言えると思う。

EPSで30〜70円というのが予想した範囲。これに配当性向40%を当てはめると配当12〜28円。
今が32円配当で、これより減らしたくはないはず。なぜなら、利回り4.5%基準があるので、
減配→株安→配当政策に従って減配→さらに株安・・・という負のスパイラルに陥る可能性があるから。
そうなっても配当性向40%の歯止めがあるから、実際にはそんなに下がらないけど。
そもそも今の配当政策って、「わが社の株価がこんなに安いのは可笑しい。
最低でも株価710円(配当32円で4.5%)ぐらい無きゃ納得できない」っていう
経営陣のアピールなわけで、それが株価は上がらずに自ら減配したのでは情けない。
で、配当の下限が32円。上限は70円だが、これは株価が1556円以上になる条件付なので、
株バブルでも来ない限りは無理。
現実的な予想としては、このまま32円配当が続くと考える。


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posted by 冬葉ツトム at 16:54 | Comment(6) | TrackBack(0) | 保有銘柄 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
待ってました♪
では ここも買うのは辞めて置きます!
Posted by eddydesu at 2010年04月12日 19:43
そうですか。たしかに株価が上がり過ぎかもしれません。
でも今日の終値540円でも配当利回り5.93%なんですよね。
Posted by 管理人 at 2010年04月12日 23:03
こんにちは。中場三十次と申します。

日本株中心の配当生活を送られているのですね。大変勉強になるブログだと思いました。

私は、毎月分配型投資信託の分配金で生活しています。来月には物価の安いアジアに語学留学を予定しています。

運用手法などを参考にさせていただこうと思います。今後ともよろしくお願いします。
Posted by 中場三十次 at 2010年04月15日 08:03
中場三十次さん、こんにちは。
ブログ拝見させていただきました。
英語が堪能な方のようで羨ましいです。
ウチのブログは勉強にはならないと思いますが、
暇だったら今後も見に来てください。
Posted by 管理人 at 2010年04月15日 09:03
ありがとうございます。情報交換をさせていただければと存じますので、相互リンクをお願いできませんでしょうか?よろしくお願いします。

ところで、REIT−ETFのカラ売りですか。確かに上昇しすぎてる感じはしますね。

私も何銘柄か持っていたのですが、4月上旬に利益確定してしまいました。ちょっと早すぎたかとくやんでもいますが。

Posted by 中場三十次 at 2010年04月17日 22:39
中場三十次さん、こんにちは。
相互リンク、了解しました。
これからもよろしくお願いいたします。

利益確定が早いかどうかは判断が難しいですね。
最近は、あくまで「過去の事」であって、
もう動かしようがない事だと割り切るようにしてます。
割り切るように努力してますと言うべきですが。
Posted by 管理人 at 2010年04月17日 23:56
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